キャンセル待ちが出るほどの人気だった今回の美術館めぐり。都内3か所をまわる企画でした。現在、人気の浮世絵。すみだ北斎美術館ではたくさんの高校生や外国の方々と一緒になりました。海を渡り、ゴッホやモネなど多くの芸術家に影響を与えた北斎の世界。地元墨田を描いた作品や、北斎漫画、タッチパネルでの解説を楽しむことができました。三菱一号館美術館では、世界巡回中の「ルノワール×セザンヌ モダンを拓いた2人の巨匠」展。ルノワールの少女たち、裸婦、花、果物は幸せな気分にさせてくれる絵画。セザンヌの静物や風景は爽やかで品があり、観ていると背すじの伸びる思いがします。とても時間が足りない中、国宝迎賓館赤坂離宮へ。かつて紀州徳川家の江戸中屋敷があった場所に建つネオ・バロック様式の西洋宮殿。現在は世界各国からの賓客をお迎えする外交の舞台となっています。深紅の絨毯の正面玄関を入ると壮麗な空間が広がります。羽衣の間には、シャンデリア3基の上にひろがる天井画。謡曲「羽衣」の世界をフランスの画家が描いたものとか。ここで生まれたであろう様々なドラマを想像しながら、無事宇都宮への帰路に着く充実の一日でした。
(青木ひろこ)