令和7年度第1回・コレクション展で展示された、丑久保健一《立方体のつながり》は、美術輸送の業者さん、職員、作品解説ボランティアが力を合わせて展示しました。その様子を紹介します。
《立方体のつながり》
立方体のピースの中を通るロープを、手に豆を作りながら、結び並べていく。
6,400個。丑久保健一はどんなことを思い考えながらピースをつないでいったのでしょう。
作品を見ると、無数の立方体が織りなす、「静と動」「曲線と面」の交錯は、一見すると堅牢な木材が、彫刻家の手により温かみと柔らかさを帯び、見た目以上の自由な独自のリズムと調和を生み、雄大なスケールを感じさせます。
伝統的な「彫刻」とは違う革新的な発想によって堅い素材が、生きた風景のように柔和に息づき、静かな感動と温かな余韻を与えてくれます。
(作品解説倶楽部 鈴木智子)